角煮を柔らかく作るには?
プルプルで柔らかい角煮を食べたいですよね。自宅でも煮る工程がほとんどなので意外と簡単に作れる角煮ですが、あるポイントを抑えることでより柔らかい角煮が作れます。
大事なポイントは、水の硬度です。
なぜ水の硬度が大事かというと、水に含まれるミネラルなどの鉱物の含有量によって料理に様々な影響を与えるからです。
硬水と軟水
肉を柔らかく煮るときは水の硬度が重要ですが、高度の説明からしていきます。
硬度とは水中のカルシウムイオンとマグネシウムイオンなどの鉱物の合計量を炭酸カルシウムに換算して表示したもので、硬度の高い水を「硬水」、低い水を「軟水」といいます。
WHOの飲料水水質ガイドラインでは、硬度60mg/L未満を「軟水」、60から120mg/L未満を「中程度の軟水」、120から180mg/L未満を「硬水」、180mg/L以上を「非常な硬水」と分類しています。
今回は、分かりやすく「軟水」と「硬水」の2種類として説明していきます。
それでは、「軟水」と「硬水」の説明をしていきます。
軟水の特徴
軟水は味があっさりしてクセがないため、昆布やかつおだしのグルタミン酸などのうまみ成分を引き出す効果があり、出汁を取るときに非常に良いです。
また、日本茶、紅茶、ウイスキーなどの香りを引き出す効果があるとされています。
硬水の特徴
硬水は水のにがみや渋みなどの独特なクセがあるため、肉の臭みを抑え、アクを取りやすくする効果があり、シチューなどの洋風料理に適していると言われています。
水を意識するだけで料理の幅が広がります。
硬水が肉を柔らかくする
硬水にはミネラルなどの鉱物の含有量が多いですが、肉を煮るときに良い作用があります。
硬水で肉を茹でると、肉が硬くなる原因となるたんぱく質を鉱物が吸着して、アクとして排出してくれます。
たんぱく質が排出されることで、肉がプルプルで柔らかい角煮が出来ます。
沖縄の水は角煮に適している
日本の水は軟水が多いと言われたりしますが、家の水道水は地域によって硬度が全然違います。
角煮が有名な沖縄の水は、硬度200mg以上あります。よく沖縄の水はまずいと言ったりしますが、それは硬水だからです。
沖縄の水が硬水だからこそラフテーがよりおいしくなるんです。
水にこだわろう!
角煮などの肉を煮る料理は、硬度の高い水を使用すると良いです。ですが地域によって水の硬度はかなり違いがあります。
自宅の水道水の硬度がわからないという方は、各自治体の水道局のホームページで見ることができます。
近い地域でも採取地が異なるだけで大分変ったりするので、ぜひ調べてみてください。
自宅の水が軟水の方で角煮を作るときは、硬水を買って作ってみてください。
水を変えるだけで、いつもよりも柔らかい角煮をぜひ作ってみてください!